就労支援の必要性 necessity

就労支援の目的と現状

就労支援の目的は、犯罪や非行をした人へ就職や住居の支援を行うことによって、再び犯罪や非行に陥らないようにすることにあります。それによって、新たな被害者が生まれることを防止し、安全・安心な社会が作られます。

しかし近年、犯罪件数に占める再犯の割合が増加傾向にあります。そして、再犯をする人の多くが無職者であるというデータがあります。

頭を抱える男性

再犯率の推移

再犯者の割合は、近年上昇し5割近くを占めています

職の有無による再犯率の違い

令和3年中の刑務所からの仮釈放者は10,830人です。そのうち、80.6%が保護観察開始時に無職者です。

再犯をして刑務所に戻った人の多くが、仕事をしていませんでした(令和3年度 矯正統計による)

立ち直りへの壁

仕事をしたいと思っても、就職先がなかったり、相談相手がいなかったりすると、
孤独に陥り、生活が乱れ、再犯を繰り返してしまう場合があります。

そうならないようにするためにも、就労支援が必要です。

忘れてはいけない被害者の存在

更生保護を支える人々

  • 更生保護施設

    刑務所などを出た後、帰る場所がない人たちに宿泊場所や食事を提供し、自立に向けた生活指導を行う民間の施設です。

  • 協力雇用主

    犯罪・非行歴のため仕事に就くことが難しい人たちを、その事情を理解した上で雇用し、立ち直りを支援する事業者です。

  • 保護司

    犯罪や非行により「保護観察」を受けることになった人の生活を見守り、様々な相談にのったり、指導をしています。

  • 更生保護女性の会

    女性の立場から、地域における犯罪予防の活動や子供たちの健全育成のための子育て支援活動などを行うボランティアです。

  • BBS会

    さまざまな問題を抱える少年に、兄や姉のように身近な立場で接することで、少年の成長を助ける青年ボランティアです。

  • 自立準備ホーム

    あらかじめ保護観察所に登録されたNPO法人が運営している施設で、刑務所などを出た人たちに宿泊場所などを提供し自立を促しています。