協力雇用主とは
犯罪をした者等の自立及び社会復帰に協力することを目的として、犯罪をした者を雇用、又は雇用しようとする事業主の方々です。
協力雇用主の現状
現在、全国に約24,000の協力雇用主がいらっしゃいますが、実際に刑務所出所者等を雇用して下さっている事業主は、そのうち約1,200にとどまっています。
また、建設業、サービス業、製造業が全体の8割を占めるとともに、従業員規模100人未満の事業主が全体の8割を占めています。
刑務所出所等の円滑な社会復帰・職場定着のためには、事業主の方々の密接なマッチングが重要です。そのため、幅広い業種の事業主の方々にご登録頂きたいと考えています。
刑務所出所者を雇用している協力雇用主数・被雇用者人員の推移
協力雇用主の登録について
協力雇用主になるためには、盛岡保護観察所(以下「観察所」)に登録をお願い致します。
協力雇用主の登録をするにあたり、暴力団の排除を徹底するため役員に暴力団関係者がいないか、平成30年9月1日以降より、協力雇用主に登録する事業主について、都道府県警察に暴力団関係照会を行わせて頂いております。そのため、下記の書類を提出していただきます。
●提出をお願いする書類
- ①協力雇用主登録届※代表者名の署名が必要となります。
- ②誓約書※別紙様式1代表者名記載が必要となります。
- ③登記事項証明書(写し可)
- ④役員等名簿※法人の場合、登記事項証明書の記載されている役員全員を記載ください。
- ⑤役員等の方々の本人確認書類の写し(住民票、又は運転免許証の写し)
地区協力事業主会、岩手県就労支援事業者機構の
三種会員(組織会員・事業者会員)の登録もお願いします。
協力雇用主に対する支援制度について
●国の支援制度
刑務所出所者等就労奨励金制度
実際に雇用してくださった協力雇用主に最長1年間奨励金を支給します。
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就労・職場定着奨励金
刑務所出所者等を雇用した場合、最長6か月間、月額最大8万円をお支払いします。
※刑務所出所者等を雇用した場合、最長6か月間、月額最大8万円をお支払いします。刑務所出所者等に対して、就労継続に必要な技能や生活習慣等を習得させるための指導や助言等を実施していただき、保護観察所にその状況の報告を行っていただきます。
最大48万円
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就労継続奨励金
刑務所出所者等を雇用してから6か月経過後、3か月ごとに2回、最大12万円をお支払いします。
※刑務所出所者等に対して、就労継続に必要な技能や生活習慣等を習得させるための指導や助言等を実施していただき、保護観察所にその状況の報告を行っていただきます。
最大24万円
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身元保証制度
身元保証人を確保できない刑務所出所者等を雇用した場合、契約日から最長1年間、刑務所出所者等により被った損害のうち、一定の条件を満たすものについて、損害ごとの上限額の範囲内で見舞金をお支払いします。
最大200万円
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トライアル雇用制度
刑務所出所者等を試行的に雇用した場合、最長3か月間、月額4万円をお支払いします。
※事前にトライアル雇用求人をハローワークに登録していただくとともに、雇用保険に加入していることが条件となります。
最大12万円
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職場体験講習
刑務所出所者等に実際の職場環境や業務を体験させていただいた場合、講習委託費をお支払いします。
※社会保険に加入していることが条件となります。
最大2万4千円
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事業所見学会
刑務所出所者等に実際の職場や社員寮等を見学させることにより、就労への意欲を引き出します。
最大48万円
●岩手機構の支援制度
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給与支払い助成事業
刑務所出所者等を雇用した場合、最長6か月間、月額最大4万円を雇用主にお支払いします。
最大24万円
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支援対象者への援助金
刑務所出所者等に対して就労に係わる資金を給与又は貸与にて援助します。
※刑務所出所者等に対して、就労するために必要な居住環境の確保のための資金、就労するまでに必要とされる緊急的な生活資金の給与又は貸与、そして、就労につながるための資格取得資金の援助を行います。
①就労にあたっての住居資金援助(全額又は一部)
※新たに住居を確保しなければ就労できない場合のみ援助
②生活資金の援助(就労後最初の給与支給まで)
※就労にあたって当座の生活資金を援助
③資格取得資金の援助(全額又は一部)
※自動車運転免許や職場から必要とされる資格の取得資金を援助
協力雇用主の声
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対象者が色々な人とのかかわりを大切にしながら、仕事だけでなく人としても大きく成長しようと日々精進している姿に、雇用主としても勇気を貰い、陰ながら社会的責務を果たせていることに喜びを感じております。
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最初の頃は、不安要素があり、大丈夫なのか心配しておりましたが、従業員ともうまく仕事したり仲良くおしゃべりしている自然体な姿を見る事で、だんだん安心に変わりました。
私共も、普通に接することで本人も働きやすく、又環境に適応した事と思います。長続きし仕事にはげんでいる事に感謝しております。 -
最初の2カ月はNさんとの一対一の仕事。会社側の気遣い等により直ぐに馴染んだ様ですが、仲間たちとの仕事になかなか入っていけません。(省略)仕事の指示の仕方に工夫をし、Nさんにも班作業に入ってもらいました。保護観察期間を無事に終了した今、仲間達との仕事に自分から「明日も行きます」の言葉が嬉しい。